シアノバクテリアを使ってバイオ燃料を効率的に生産することに成功したとNEDOが発表した。微細藻類の一種であるシアノバクテリアに対して特定遺伝子の発現を抑制・強化することにより、細胞内の燃料物質である遊離脂肪酸FFAを効率的に細胞外に生産することを実現したとのこと。自然界に生息する微細藻類の中には、細胞内に油脂を生産・蓄積する生物が存在し、その油脂をディーゼル燃料やジェット燃料に利用するバイオ燃料の研究は世界中で進められている。しかし、従来法では培養した微細藻類を回収・乾燥させた後、有機溶媒などで抽出するため、大きな消費エネルギーが必要だった。今回の開発は、FFAを直接シアノバクテリアから取り出せ、かつ連続的に活用出来るためコスト効率が優れているのが特長だ。バイオ燃料の最大のメリットは、既存のエンジン技術や設備がそのまま使えることだ。更なるメリットはバッテリーなどに較べエネルギー密度が高いことだ。将来、貴重なエネルギー源になるのは間違いない。シアノバクテリアと言えば、太古の地球で初めて酸素を発生する光合成を始めた原核生物と言われている。地球の大気に酸素が豊富に含まれているのはシアノバクテリアのお蔭だ。シアノバクテリア様々と言える。
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