春の統一選の火蓋を切って41道府県と17政令市の議員選が告示された。議員選挙は人口比が原則で、是正するのは議会の役目だ。ところが、毎日新聞の調査によると、1票の格差が2019年の前回選よりも拡大しているとのこと。何と全体の8割に当たる36道府県と10市で、前回選よりも拡大している。しかも、28道府県と1市は格差が2倍超に達している。過疎地域で人口減少が進む一方、都市部で人口が増えたためだろう。6府県と5市は是正をしなかった。是正は議員自身の獲得票にダイレクトに影響する。是正を議会に委ねる仕組みそのものに問題がある。議員が関わらない第三者による是正システムの導入が必要だ。更なる問題もある。無投票当選の増加だ。全体の4割弱に上る348選挙区で定数を超える候補者がなく、4人に1人にあたる565人が投票を経ずに当選を決めた。議員のなり手もいないし、議員になっても格差を是正しない。日本の議会は荒むばかりだ。
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