米国のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が相次いで破綻した。欧米ではクレディ・スイスの経営危機が深まり、金融機関最大手UBSによる救済合併に発展している。クレディ・スイスは世界の金融システム上重要な金融機関に位置付けられており、破綻すれば影響はリーマン級となりかねないと危惧されてきただけに、国を挙げての救済で落ち着きを取り戻しているという。一方日本でも銀行破綻は避けられそうもない。黒田バズーカが終わり、金融引き締めで利上げが始まると、地銀等が抱える国債や有価証券に含み損が生じる。もはや地銀は半数が消滅してもおかしくないと言われている。1県1行体制の動きはすでに各地で起きている。しかも都道府県の半数は1行でも不採算になると見られている。また、年金積立金約200兆円を運用する年金積立金管理運用独立行政法人GPIFに巨額損失の懸念が浮上している。シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻で大損を喰らった可能性がある。GPIFは2022年4~12月の9カ月間で累計7.3兆円の赤字を出した。物価高騰が続く中、年金も先細りしようとしている。
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