JAXAの次世代主力ロケットH3の試験1号機が、発射直前に突然打ち上げ中止になった。メインエンジンが着火し正常に立ち上がったあと、エンジン上部に設置された1段制御用機器が異常を検知。SRB-3への着火信号を送らなかったことから、打ち上げ中止となった。なお、SRB-3側にも異常はなく、制御用機器が検知した異常そのものについては原因究明中という。記者会見で共同通信の記者が、JAXAは中止と言うが失敗ではなかったのかと執拗に食い下がり、話題になっている。失敗を中止と言うのは、JAXAの奢り体質ではないかと言う者もいる。果たしてそうだろうか。成功か失敗かだけでいえば、正常な打ち上げ自体には失敗し、異常を検知して打ち上げ前に止めるフェールセーフの稼働は成功したといえる。H3の打ち上げ費用は50億円。もしフェールセーフが無かったら、H3は宇宙の藻屑と消えている。今回はフェールセーフが正常に働いたため、損傷無しに延期するだけで打ち上げに再トライ出来る。H3の打ち上げは、失敗ではなく中止もしくは中断と言うべきだと思う。
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