中国政府はゼロコロナ政策を大転換し、厳格な規制を撤廃した。しかも、コロナ感染死亡の定義を変更して見かけの死亡者数を少なくし、ゲノム解析を止めて変異株から目をつむり、国民には海外旅行を推奨した。昨年末のピークの時も一日の新規感染者数は2000人台で死亡者数も2桁に過ぎないと主張していた。ところが、今度は一転して北京が集団免疫を形成したと発表した。でも、集団免疫を形成するためには、北京の全人口の70~80%が新型コロナに感染していなければならない。北京の人口を2200万人とすれば「約1700万人が新型コロナに感染した」ということになる。ゼロコロナ政策時の感染者数は全中国でも数千人で、大転換後も数千人と公表してきた数字と全く乖離している。ゼロコロナ政策の数千人も、大転換後の集団免疫獲得も信用出来ない。これが世界第2位の経済大国なのかと嘆かわしくなる。大昔の中国は世界で最も文化の進んだ国でもあった。経済に文化が追いつくのはいつになるのだろうか。いや、追いつくことはあるのだろうか。
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