岸田首相が防衛省・財務省に対し、防衛費を2027年度にGDP比2%に増やすよう指示した。防衛費は三木内閣が1976年に閣議決定して以降、GDP比1%程度に収められてきた。それが唐突な倍増だ。安倍前首相がGDP比2%と言い出した頃は、安倍自身は努力目標程度のレベルの話だったのだろう。それを何に血迷ったのか、岸田が2%と言い出した。安倍もビックリしているだろう。岸田は当初、防衛費増額については、中身と財源と規模を三位一体で決めていくと言っていた。ところが、肝心の中身をすっ飛ばし、いきなり規模を決め、財源の検討に入ったのだから、開いた口が塞がらない。岸田は財源として、歳出改革、コロナ対策予算の転用、国有財産売却、外為特会の余剰金を充てるという。それでも足りないから1兆円を増税で補うという。法人税、たばこ税、所得税、大震災の復興税の転用と増税ラッシュになる。でも、公約には増税など入っていなかった。如何にその場凌ぎの対策かが分かる。しかも、国債は公明党との密約で発行しないという。岸田は、まず防衛の在り方を検討すべきだ。論議が尽きれば、国民は何処かで妥協するはずだ。岸田の進め方は有り得ない。最早、無能さを通り越し、害毒とさえなっている。
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