G20が閉幕し「ロシアによるウクライナ侵攻を非難する」との文言が盛り込まれた首脳宣言を採択した。また「核兵器の使用や核兵器による威嚇は容認しない」と記したが、ロシアの名指しはしなかった。G20は、経済や金融を議論する場だ。G20のGDPを合計すると、世界のGDPの90%を占め、貿易総額は世界の80%であり、加盟国の総人口は世界の3分の2、土地面積は半分ほどになるから、G20の宣言は世界の総意と言える。議論の対象は、経済・金融を中心に途上国の開発援助・地球温暖化、食糧、移民・難民、デジタル化、雇用、ヘルスケア、女性の経済的地位向上等々と幅広い。但し、政治的なものは含まれていない。ところが、今回はロシアのウクライナ侵攻を名指しで非難した。ウクライナ侵攻が食糧やエネルギー価格高騰の大きな要因の一つとなっているからだ。その要因はあるとしても、G20がロシアのウクライナ侵攻を非難した意義は大きい。元々世界経済と政治は、切り離せるものではない。やっと、実質的な意見交換が出来るようになったようだ。G20も一歩前進。
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