改正放送法の成立を受け、NHK経営計画(2021~2023年度)修正案が発表された。案には、受信料値下げや衛星放送1波(BSプレミアム)の停波が盛り込まれた。2023年10月から、地上波だけの「地上契約」は月額125円、衛星放送も受信できる「衛星契約」は月額220円引き下げるという。NHKの受信料は、テレビを持っているだけで月額2170円、年間約2万4000円と高い。一方で、番組製作費は潤沢だ。民放各局の収入が軒並み下がるなか、NHKは明らかに儲けすぎている。受信料制度の抜本的見直しを含め今後のあり方が問われるべきだ。元内閣官房参与の高橋嘉悦大教授は、受信料が月200~300円のスクランブル放送化を提案している。元経産官僚の原政策工房代表は、公共と民間のそれぞれを担う「2つのNHK」に分割し、公共は国費で、民間は民放と同様な仕組みを導入することを提案している。いずれも、現在の受信料制度に頼らないようにして、分社化するのが妥当としている。ここまでやればNHK改革と言えるだろう。月額125円、220円の値下げは、決して改革と言える代物ではない。
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