岸田政権の「国民年金5万円を維持するために、厚生年金から穴埋めする愚策」は、昨日書いた通りだ。この手の話には続きがある。少子化対策として、出産時に健康保険から支払われる原則42万円の出産育児一時金の大幅増額をする方向で検討しているが、その財源を75歳以上の高齢者にも負担させようとしているとのこと。「少子化対策を幅広い世代で担う」という口実で、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料アップを狙っているという。後期高齢者はこの10月から医療費の窓口負担が原則1割から2割へと引き上げられたばかりだ。これに追い打ちを掛ける格好になる。要は、取り易いところから、取り敢えず取ってしまおうという魂胆だ。恐らく、これが実施されれば、後期高齢者から不満が噴出し、今度は現役組から保険料を徴収する羽目になるのは目に見えている。小手先の政策は止めるべきだ。岸田政権が抜本的な社会保障政策を築き上げれば、後の世に名が残る政権になるのだが。でも、岸田が社会保障という殻を破る可能性は皆無に等しい。残念。
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