JBpressの記事「稲盛和夫が遺した組織作りの真骨頂、苦戦する永守、柳井、孫との違いは何か」が面白かった。自分は、稲盛が数多くの優秀な経営者を生み出したが、一方で、永守、柳井、孫は後継者難であることは知っていた。でも、何故稲盛が凄いのかは知らなかった。この記事は、その理由を端的に述べている。偉大な創業者に率いられたベンチャー企業は、創業者なしには動かない組織になりがちだ。稲盛の成功の要因は、部門別採算制度の導入により社員一人ひとりが仕事を自分事と捉える意識変革と、何のために働くのかというフィロソフィーだという。人間は数字目標を与えると、他社はともかく仲間までも排除して上に上がろうとする。それを止めるのがフィロソフィーであり、仕事をする前の大前提と位置付けている。こんにち、殆どの企業は部門別採算制度の考え方を導入している。永守、柳井、孫は数字を追って財をなしたが、フィロソフィーが無い。会社の図体は大きくなり利益を出しているが、後継者は育たない。未だにベンチャー企業の域を出られないことが良く分かる。稲盛の著書は売れている。自分は読んだことは無いが、何故売れるのかが分かったような気がした。いま読むべき人は、永守、柳井、孫らに違いない。
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