サマルカンドで開かれた上海協力機構SCO首脳会議にインドが参加したのに違和感を覚えた。インドといえば、5月に東京で開かれたクアッド首脳会議のメンバーだからだ。クアッドとは、米国、豪州、インド、日本の戦略的同盟。自由や民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する4カ国の枠組み。対中ロ包囲網そのものだ。そのインドがSCO首脳会議に参加したのだ。インドは伝統的に非同盟主義を基本としているが、余りにも二股過ぎる行為だと思った。ところが、インドはSCO首脳会議で、プーチンに対し「今は戦争の時ではない」と、戦闘の早期終結を求めたのだ。それに対しプーチンは「できるだけ早く紛争を終わらせるため、われわれは最善を尽くす」と答えたという。インドは世界平和に貢献している。今や世界は、民主主義国家グループと権威主義国家グループに分断し始めている。それぞれが、兵力、経済、科学技術等を抱え込み、壁を作ろうとしている。でも、世界全体から見れば、壁は無い方が良いに決まっている。インドこそ壁の架け橋だ。更に壁を打ち破る救世主になるかもしれない。
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