割り箸の誕生秘話を江戸料理・文化研究家の車浮代さんが語っている。割り箸が誕生したのは江戸後期とのこと。諸説あるが、割り箸を発明したのは鰻屋。平賀源内が「う」のつく物を食べると夏バテしないと、貼り紙に「本日土用丑の日」と書いたところ、本来冬が旬である鰻が夏にも売れて大繁盛した。鰻屋には客が殺到し、箸を洗うのが追いつかなかったため、考案されたのが「引裂箸」と呼ばれる竹製の箸。この箸は二本の箸の根元がくっついている。その理由は「使い回し」を防ぐため。一目で未使用・清潔であるということを客に分かってもらえる。未使用のサインは、客の信頼感を得て更に大繁盛。一方、鰻屋ではなく蕎麦屋という説もある。しかし、再利用するには、蕎麦は洗い易いが、鰻はベタベタで洗い難い。必要性から鰻屋だと言う。ごもっともだ。箸と言えば、木材の環境破壊で問題になったことがある。会社の発表会で「箸は環境を破壊する」と主張した者がいた。自分は、そういうものかと思ったが、即座に社長が否定した。「箸や楊子は廃材から作っている。箸を環境破壊と捉えるのは間違っている」と。社長は勉強しているなーと感じた。安易な、ナンチャッテ環境保護には注意が必要だ。
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