ペロシ訪台の影響で、中国の軍事圧力が増し、中国国民の政権への求心力も強まった。世界のチャイナウォッチャーは、訪台前からペロシ訪台が台湾に利することはないと批判していたが、その通りになった。このブログ「ペロシ訪台の目的は」に書いた通り、ペロシの目的は、第1に半導体、第2にレガシー作りで第3に民主主義だったのだろう。台湾では「保護費」が取り沙汰されているという。保護費とは、台湾では自分たちに有利な言動をする外国の政治家に何らかの見返りを差し出すことをいう。ペロシの保護費は、半導体米国工場建設と兵器購入だ。これまでにも保護費は色々あった。ポンペオ前国務長官は、台湾の公務員の退職金基金を、自らが関わる金融コンサルタントに関与させたいと要求した。超党派の議員団は、ボーイング787の購入を公然と求めた。エスパー元国防長官は、軍事予算を国内総生産比で倍増させ、対中軍事力を強化するよう要求した。米国から見れば、台中関係が悪化すればするほど商機も見返りも増える。これまでの保護費の実績を見ていると、何故ペロシが多くの反対を押し切ってまでも訪台を強行したのかが一目瞭然だ。
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