コロナ感染下での五輪開催は、感染拡大が危惧されていた。国内は無事に済んだと言われているが、世界への感染拡大は無かったのだろうか。東京大学医科学研究所付属ヒトゲノム解析センターの井元教授が、東京五輪が開催された昨年7月から今年1月までの世界中のウイルスの遺伝情報を解析した。その結果、東京周辺で変異したデルタ株の亜種AY.29をアメリカなど20の国や地域で確認したとのこと。五輪開催の是非をめぐり、尾身会長は「パンデミックのなか、五輪を開催することは普通ではない」と指摘した。しかし、一方で安倍元首相は「オールジャパンで対応すれば何とか開催できる」と主張し、丸川五輪相は「五輪がコロナ禍で分断された人々の間に絆を取り戻す」と言い、菅前首相は「希望と勇気を世界にお届けできる」とコメントした。更にバッハ会長は「緊急事態宣言と五輪は無関係。大会が可能になるのは日本人のユニークな粘り強さという精神、逆境に耐え抜く能力をもっているから」と述べた。五輪組織委員会は、五輪の後始末も総括すべきであった。
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