政府の新しいコロナ対策「BA5対策強化宣言」が波紋を広げている。重症化リスクの高い高齢者らへの外出自粛の要請がメインだ。しかし発令の主体は国ではなく都道府県。罰則も無い。山際経済再生担当相は「行動制限をするものではない」とは言うが、言わば、高齢者外出禁止令だ。BA5感染が爆発的に拡大している。今や日本は世界一の感染大国だ。でも感染は若年層が主体。高齢者は、3、4回目の接種で重症化予防が進んでいる。感染者数も少ない。現状でのコロナ対策の王道は若年層対策だ。若年層の感染を抑え込まなければ、下火になりそうもない。遅ればせながら、若年層の接種率を上げることと、感染が広がる行動を控えるよう強制または自粛を求めることだ。政府のコロナ対策は、対象が的外れ過ぎる。高齢者外出禁止令を出すと、動かないことにより、心身の働きが弱まる「フレイル」のリスクが高まる。高齢者は益々免疫を低下させられ病院のお世話になることになる。政府が高齢者外出禁止令を出す目的が病床数の確保であるのならば、病床数を増やすことが正道だ。BA5対策強化宣言は、余りにも苦し紛れ過ぎると思う。
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