スリランカのゴタバヤ・ラジャパクサは大統領職を辞してモルジブへ逃げてしまった。スリランカは見事に中国の罠に掛かってしまったと「真珠の首飾りとは」に書いた通りだ。中国はシテヤッタリとする反面、スリランカのGDPの12%にあたる投資額1兆5千億円が貸し倒れになるリスクを負っている。中国は多くの弱小国に多額の投資を行なっている。その国のGDPの10%以上を投資している国が47カ国ある。総額52兆円だ。その筆頭がラオス。何と1兆7千億円を投資し、GDPの65%に当たる。ラオスに続き、コンゴ、ギニア、アンゴラ、ジプチ、モルジブが40%以上だ。特にラオスは昨年、雲南省昆明-ビエンチャン間に高速鉄道を開通させたばかりだ。第二のスリランカになるのは時間の問題だろう。さて、中国は52兆円の貸し倒れ候補に怯えているかもしれない。でも、見方を変えれば、52兆円で47カ国の支配が可能になる。廉い買い物にも見える。でも、やがて各国民は中国を敵視することになるはずだ。結果として、効果はプラマイゼロ、いやマイナスになると思うのだが。
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