電動キックボードを無免許制にするとは狂気の沙汰だと、このブログ「電動キックボードが無免許制に 」に書いた。改正道交法が4月の衆院本会議で可決・成立し、2年以内をめどに施行される。誰が考えても危険だと思うのに、警察庁はどのようなエビデンスを根拠に「時速20km/h以下なら免許不要」としたのだろうか。改正道交法の元になった「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会報告書」に、埼玉県警察運転免許センターで行われた走行実験の結果が載っている。年代層別と免許の有無別に走行実験を行ない、違反回数を比較している。その結果、違反回数は、免許有りは27回のところ、免許無しは70回で、免許の有無が大きく影響していることが分かった。免許を取るには交通ルールを覚えなければいけないから、当然の結果が出たと言える。ところが、有識者検討会の結論は、免許の有無に然程の影響は無い。交通ルールの知識の差が出ているに過ぎない。従って、電動キックボードは無免許制で良いと結論している。全く支離滅裂な結論だ。走行実験などしなくても、初めから結論が出ていたことは明らかだ。警察庁と有識者らは、今後の電動キックボード事故多発について、どのような責任を取るのだろうか。
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