精神科医の和田秀樹さんのメルマガ「いい円安なんてあるのか?」が目に留まった。円安が急激に進み、財務相までもが「悪い円安」と言い出したが、ではいい円安はあるのか、という話。1971年は1ドルが360円だったのが1995年には80円になった。円高が進み、企業の海外進出ラッシュが続いた。その結果、今では円安の恩恵を受けるのは10%にも満たない企業だけになった。今の日本にとって「いい円安」は無いのだ。国益を考えれば円高の方が、メリットははるかに大きい。1ドル20円であれば、日本のGDPはアメリカのGDPを上回る。50円であれば、原油価格も今の3分の1になる。武器だって同じ値段で3倍近く買える。はるかに日本の安全保障のためにも良い。さらに中国よりもGDPが多くなる。外交的プレゼンスもずっと高まる。このくらいの円高であれば、中国やアメリカの会社は日本の会社も、あるいは都心の土地も、観光地や水資源もなかなか買えなくなる。更に、外国の会社を買いやすくなるというメリットもある、という話。政府と黒田日銀は円安思考だ。日本を貧しい国へと落とし込ませようとしている。円高にパラダイムシフトさせるために何をすれば良いのか。円高論議が必要だ。
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