プーチンが経済制裁への対策として、4月以降ロシア産天然ガスの支払いにルーブル払いを義務付けると発表した。欧州はロシア産天然ガスに頼っているからルーブル払いに変更せざるを得ない。ルーブルは一時対ドルで80%も下落したが、これで今は侵攻前のレベルに戻っている。バイデンが推奨したロシアのSWIFT排除は経済政策として効果があったのだろうか。2014年にロシアがクリミヤを併合した時、オバマ政権は国際通貨システムに与える悪影響があまりにも大きいとの理由でSWIFT排除はしなかった。ドルの信認が毀損され、国際通貨ではなくなってしまう恐れがあったからだ。ところが、当時の副大統領であったバイデンはSWIFT排除を実施した。ロシアは今後天然ガスの支払いは全ての国に対してルーブル払いに替えた。その結果、商品取引はドルではなく、その国の通貨で行なわれる第一歩となった。ロシアは今後全ての取引にルーブルを義務付けるに違いない。ひょっとすると、バイデンはドルを国際通貨の座から転げ落ちさせてしまったのかもしれない。
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