理化学研究所の大量リストラについては「科学技術の振興を」に書いた通りだ。この大量リストラについて、中国人技術者がどう見ているのかを書いた記事が目に留まった。理研に限らず、日本が国際的に見ても研究者、技術者、クリエイターといった立場を冷遇し続けていることは周知の事実だ。中国人技術者は「日本は優秀な人がとても安い。なぜ辞めさせるのか。優秀でない人が安いのは当たり前だが、日本は優秀な人も安い。技術も経験もあるのに安くて、何にもない若い人を欲しがる、不思議だ。中国なら放っておかない。それだけの技術や研究の蓄積が一個人にあるのは、まさに宝だ」と言う。日本はそうした「宝」をこの30年間、合理化とリストラの下に切り捨て、それを欧米やアジア諸国、とくに中国が拾ってきた。更に「中国は日本人研究者や技術者のおかげで大国になった。日本はどうかしている。優秀な研究者をクビにすることは、他国に渡すのと同じだ」と言う。今や三洋電機の人材と技術を移転したハイアールは世界的家電メーカーになっている。レノボはNECや富士通のパソコン部門を吸収して成長した。日本の新幹線は中国の新幹線として走り、日本の造船技術は中国のコンテナ船となって世界を駆け巡っている。中国人技術者は「日本は間抜けだ」と言う。そのとお~り。
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