ギグワーカーって

日経新聞に「ギグワーカー対応で格差・欧米で進む安全網づくり 日本は実態の把握急務」との記事。ギグワーカーなんて聞いたことが無い。新聞には「ネットを介して単発で仕事を請け負う人々」と定義されている。調べてみると、ギグgigとは、ジャズ演奏家などの短期の仕事とある。そこから派生して生まれたのが、単発もしくは短期の仕事をするギグワーカーという言葉とのこと。ギグワーカーとはクラウドワーカー、フリーランスと同義語のようだ。仕事はネットを通して発注される。単発仕事だから発注側は報酬を決めるだけで、年金も保険も福祉も不要だ。通常人を雇うと給料の倍の経費が掛かる。だから発注者には経費節減のメリットがある。一方ギグワーカー側は好きな時好きなだけ仕事が出来るので、副業としても最適だ。EUには約2800万人のギグワーカーがいる。だがギグワーカーには、労働規約や安全管理が無く弱い立場だ。ギグワーカーが増えれば格差拡大に繋がる。そこでEUはギグワーカーを保護する法律を制定した。いくつかの要件を満たせば、企業は最低賃金や有給休暇の保障など、雇用主としての義務を負うことになる。ところが、日本ではギグワーカーの実態さえ把握されていない。更に労働法規上、労働者に認定されるハードルは高い。労働者の概念を刷新することから始める必要がありそうだ。