責任辞任しない閣僚たち

茂木外相と岸防衛相の再任が決まった。アフガン撤退に失敗した時、茂木と岸が責任を取って辞任すべきだったが、何の沙汰も無かったのに違和感を覚えた。その2人が、岸田内閣で再任というから二重の驚きだ。日本のアフガン撤退の失敗の顛末は、このブログ「二重のチョンボ 」に書いた通りだ。現地スタッフ約500人の退避に失敗した。同様に退避に失敗したオランダでは、全責任は自分にあるとして外相と国防相が辞任した。英でも外相が更迭された。当たり前の話だ。海外で活動する自国民の安全に配慮し、危急の際には最大限の力を注いで救い出すのは国の務めなのだから。でも、日本の閣僚が責任を取って自ら辞任したなど聞いたことが無い。考えてみると、当たり前のような気がする。閣僚ポストは偶々天から降ってくるようなものだ。元々己の信念・信条とは無関係なもの。ポストに就いたからといって、政治生命を賭けて働くとは限らない。いわばサラリーマン社長のようなものだ。ポストはキャリアとして遺れば良いとでも考えているのだろう。更に深く考えると、組閣人事は政策とリンクしていない。日本の内閣の特徴は、政策の実行ではなくポストに就いていることだけが肝だということが分かる。