今宵は中秋の名月。珍しく今年はまん丸の明るい月を見ることが出来た。煌々と照らす月を見ていると、何だか明日が明るそうな気分になってくる。中秋の名月とは、秋の満月のことを指すのかと思っていた。ところが、違うようだ。中秋の名月と満月は定義が異なるとのこと。中秋の名月とは、旧暦の8月15日に見える月のこと。旧暦では1年を3か月毎に分けて、1月~3月を春、4月~6月を夏、7月~9月を秋、10月~12月を冬としており、秋の真ん中にあたる8月15日を中秋とし、その日に見える月を中秋の名月として愛でるようになった。この中秋の名月を愛でる習慣は平安時代に中国から伝わったとされているから感慨深い。一方で月の満ち欠けや「満月」は、月、地球、太陽の位置関係で決まるため、新月から満月までの日数は変動し13.9~15.6日かかるので、旧暦15日とは合わないことが多い。今年は8年ぶりに中秋の名月と満月が重なるラッキーな年なのだ。たかが満月だが、平安時代に思いを馳せ、未来をも照らす月の魔力に、魅せられた夜であった。
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