かつて自分が勤めていた化学会社に渋沢栄一の血筋を引く人がいた。自分より1学年上だった。頭が良く取締役まで昇進した。当時は、渋沢の血筋を引いていることに驚いたが、後で渋沢は子沢山だし名門家と姻戚を結ぶことが多かったと知った。だから、大手企業にはその手の血筋がワンサカいるのが当たり前だったのかもしれない。DIAMONDonlineに渋沢栄一の玄孫である渋沢健経済同友会幹事の記事が載っていた。題は「大谷翔平選手は渋沢栄一の「論語と算盤」を読んでメジャー行きの目標を達成した」との記事。現代風に翻訳すると「論語」とは道徳で「算盤」とは経済のこと。「論語と算盤」が出版されたのは大正5年。渋沢は「道徳と経営を一致させることが極めて大切な務めである」と言っており、それはイコール「よい金儲け」だと。正しいと思うが残念ながらその思想は今の経済界には引き継がれていない。でも、その思想を引き継いだ者がいる。MLBエンジェルスの大谷翔平だ。大谷翔平はかのマンダラートに「論語と算盤」を読むことと記している。大谷はどのような影響を受けたのだろうか。著者は「論語と算盤」の「と」が重要だと言う。もし「か」であれば、二者択一になっていた。大谷にとっては投手か打者かということだ。でも「と」の効果は違う。異なる二つのものを融合すれば、新しい未来が開けてくるということだ。即ち「投手と打者を両立すること」だ。話八百としても、この話には真実味がこもっている。
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