海外の大手新聞社は、東京五輪を中止すべきと激しい調子で発信しているのに、日本の大手新聞社はマイルドだ。開催国だからとは思ったが、実情はコロナで五輪どころの騒ぎではない。何か変だなとは感じていた。それにはそれなりの理由があるようだ。五輪はお金がかかる。莫大な税金投入だけでなく、大手企業がスポンサーになる。従来、五輪スポンサーに大手新聞社は加わらないのが原則だった。何故なら、開催の是非はもちろん、開催方法や予算の執行状況などを国民が監視できるよう自由に報道するのがメディアの役割だからだ。会社で言えば監査役だ。ところが、東京五輪のスポンサーには大手新聞社が名を連ねている。協賛金が約60億円のオフィシャルパートナーには読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞がなり、約15億円のオフィシャルサポーターは産業経済新聞、北海道新聞という具合。禁じ手を地で行っているのだ。週刊ポストがこれらの新聞社に「開催に賛成なのか」をアンケートしたら、全ての新聞社が「お答えしかねる」との回答とのこと。新聞社は、国民の8割が開催に反対している声をどのように聞いているのだろうか。
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