自分が勤めていた会社では若者を鍛える研修や発表会がよく開かれた。例えば、研修会では3分間スピーチというものがあった。あるお題が与えられる。考える時間は5分間。それにまつわるスピーチを3分以内に纏める。内容に起承転結は必須。内容と3分への近さを競う。しかも1秒でもオーバーすれば即失格。優秀な人は2分59秒で纏め上げた。中には1分以上も余す人もいた。纏めるコツは普段から頭の中を整理しておくこと。洞察力と判断力が磨かれる。発表会や表彰式では部場長が挨拶をする。もし、部場長がメモを見ながら挨拶すれば、後から部下が「こんなことでもメモを見ながらしか喋れないのか?だらしがない」と見下される。この会社にはこのような文化があった。それが普通だと思っていた。ところが、菅首相の国会答弁や会見を見て驚いた。例えば、施政方針演説に対する代表質問で各党首は練りに練って質問を作り、持ち時間30分でそれを首相にぶつける。ところが、菅の回答はたったの10分で持ち時間を20分も余し、しかも内容が無い。菅は会見でも国会答弁でもメモを読み上げるだけ。菅はこの会社に入っていれば、間違いなく落ちこぼれの仲間入りだ。
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