2013年に閣議決定された日本再興戦略では「2010年代中に1人1台の情報端末による教育の本格展開を目指す」ことが謳われていた。しかし、2017年時点で、教育用コンピュータ1台あたりの児童生徒数は6人であり、目標値を大幅に下回っている。無線LANの普及率も6~60%と不十分でかつ地域格差も大きいのが現状だ。従来のような黒板の字を書き写し情報を丸暗記する時代は過ぎ去り、今はインターネットで幾らでも情報を得ることが出来るから、その情報を如何に料理するかの時代になっている。IT先進国ではInformation and Communication Technology教育が主流になっているというのに、日本でICT教育が行われている小学校は文科省の研究開発学校制度で指定されたごく僅かの学校しか存在しない。町田市立町田第五小学校がICT教育で成果を上げているという。授業が視覚や聴覚に訴えかけるため臨場感があり楽しいし分かり易い。情報活用能力や創造力が育成される。双方向型授業なのでアクティブ・ラーニングを行える。更に、全てがデータ化されるため先生の事務作業が大幅に減り、授業準備に集中出来るメリットもある、と良いこと尽くめだ。民間のIT技術者を活用すれば、短期間でICT教育を全国均等に広げられると思うのだが。遅々として進まないのは政治の貧困と言えそうだ。
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