どうやら日本学術会議という存在も曲者のようだ。調べてみると意外な事実が浮かんでくる。会員210名は特別職の国家公務員で、経費は国の予算10億円で賄われている。かつて会員は研究論文をもつ全ての研究者のよる公選制だったが、今では年長研究者が推薦される縁故的なものになっている。国内87万人の学者の代表で「学者の国会」と言われているが、実態は長老学者の溜まり場のようなもの。決して学者の国会ではない。政府への助言が仕事だが、日本の大学が軍事研究するのはダメと言いながら、中国の軍事研究はオーケーとする二枚舌で、国益に反する行動もとっている。17年前に日本学術会議の在り方が問題になり「10年以内に欧米主要国のように独立の法人格の団体にするべく」再検討することになっていた。ところが、政府も日本学術会議も、その検討を置き去りにしてしまった。今回の任命拒否は、その膿が出てきたということだ。菅首相は、回りくどく任命拒否など行わず、正々堂々と日本学術会議の実態を明らかにして独立法人化を図るべきだった。独立法人となれば、首相の任命権も無くなるし、学問の自由も保障されるし、国に遠慮することなく真面な提言が出来るはずだ。
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