ウイスキーブームが再来している。特にビンテージ物に人気がある。でも人気があるが故、製造年が偽造された物も多くあるようだ。中身のウイスキーを分析する方法は色々ある。例えば考古学で良く使われる放射性炭素年代測定。スコットランド大学の研究では、調査対象となったボトルのうち半分以上がラベルに記載されているほど古くないことが判明したとか。またグラスゴー大学の研究チームは、金とアルミニウムの小片から成る人工舌を開発した。その結果、グレンフィディックの12年、15年、18年を区別出来たという。ところが残念なことに、これらの方法は全て開栓しないと判定が出来ない。そこでセント・アンドルーズ大学の研究チームは、ボトルに入ったままのウイスキーを鑑定する方法を開発したという。レーザー光を物質に照射して透過・反射・吸収される光のスペクトルから物質を特定する分光法を用いた。しかし、単に照射してもボトルのガラスがスペクトルを生成してしまう。そこで凸レンズを使って集光させ、ボトル内部で光を集中する方法を考案した。研究者らはこの方法で、ウイスキーのボトルを開けることなく内部の化学成分を調査出来ると胸を張っている。ひょっとすると、この装置は高級酒店の必需品になるかもしれない。
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