北海道寿都町が、原発から出る核のゴミ最終処分場の候補地選定プロセスへの応募を検討していることに対し、鈴木知事が「頬を札束で叩くやり方は疑問だ」と反対している。当初国が計画した原発サイクルは既に破綻している。そこに福島原発事故が起きた。原発の安全神話がバレて、原発は極めて有害という事実が定着した。寿都町長の気持ちも分からないではないが、知事や漁協の反対は当然だと思う。故郷を愛しく思えば、決して誘致すべき代物ではない。ところが、技術革新は目覚ましいものだ。決してメルトダウンしない安全な原発が米国で開発されつつあるという。トリソ燃料と呼ばれている。微細な低濃縮ウラン粒に酸素を混合し、炭化ケイ素でコーティングしたもの。炭化ケイ素が制御棒の役割を果たし、超小型化が可能という。2020年代後半から30年代初頭にかけて、トリソ燃料は主要燃料になる見込みという。米国防総省もNASAも検討中とのこと。あと10年も経つと、世界中の電力はトリソ燃料による原発が主流になるのかもしれない。だからこそ、今ある全ての旧式の原発は廃棄の道を目指すべきだと思う。しかし、世界は寿都町のケースを避けて通ることは出来ない十字架を背負っている。
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