一口に世界大学ランキングと言っても、ピンキリだ。論文数、教員数、特許数など評価項目が異なるし、評価者側が何に重きを置いているかで変わってくる。日本のマスコミでは「THE世界大学ランキング」がよく報道される。オックスフォード大学が世界一で、東大は36位というあれだ。ところが昨年、科学誌ネイチャーを出版するシュプリンガー・ネイチャーが、世界の大学・大学院における自然科学分野の質の高い論文のランキングで、世界9位に沖縄科学技術大学院大学が入ったと発表した。因みに東大は40位だったので、明らかに東大の上を行っているのは間違いない。2011年に創立した沖縄科学技術大学院大学は沖縄振興のため国が推進した事業だ。予算も国費で賄われている。学生の8割、教員の6割が外国人とインターナショナルだ。それには理由がある。学費は無料、しかも学生が研究に専念できるよう生活費として年額約240万円をリサーチ・アシスタントシップとしてすべての学生に支給しているという。世界でも学費無料、生活費支給をする大学はあるが、自国民に限られていて留学生には冷たいのが殆どだ。これだけオープンマインドになれば、世界中の秀才が挙って集まって来るということだろう。久々で数少ない国の事業の成功例だと思う。国もやれば出来るのだと思った次第。
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