プーチン大統領がロシア国内で開発された世界初の新型コロナウイルス感染症ワクチンを認可したと発表した。ところが治験のフェーズ3はまだ確認していないと言う。治験には3つのステップがある。フェーズ1は少人数の健康成人を対象に薬物動態や安全性を検討する探索的試験だ。フェーズ2は軽度な少数の患者を対象に有効性・安全性・薬物動態などの検討を行う試験。そしてフェーズ3は数百人の患者を対象に有効性の検証や安全性の検討を行うことになる。ロシアのワクチンは、2ヶ月足らずで少数の患者を対象に検証しただけだから、認可は無謀と言える。プーチンは娘を治験に参加させたことで安全性の裏付けとしようとしている。もしプーチンがロシアの技術を信じるならば、プーチン自身が治験を受けて安全を保証すべきだと思う。それには理由がある。昔仕事で電子部品を大手電機会社に納品したときのことを思い出す。その部品が組み込まれたハンディカムの新製品発表会で社長が手にした製品がいきなりブラックアウトした。原因は我が社の部品のショートによるものだと分かったが、何万個の部品を調べても同じ不良品が見つからない。カリスマ社長はPPMレベルの欠陥品に当たった訳だ。まさに何でも引きつけるカリスマの特性としか言い様がない。だから、もしロシアのワクチンに重大な副作用があれば、プーチンにその症状が出るはずと思った次第。
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