今日から、小売店でのプラスチック製レジ袋の有料化が義務付けられた。海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化防止のためプラスチックの過剰な使用を抑制し、かつ国民に問題意識を定着させるのが目的だという。果たしてレジ袋有料化がその目的に沿うものか検証してみた。海洋プラスチックごみは、殆どが漁網ロープ、ボトル、発砲ストロールで、ポリ袋は1%にも満たない。従って、レジ袋を削減しても海洋プラスチックごみが減ることは無い。常識的にこの種の問題を解決するにはパレート図を活用する。そして大きな項目から取り組むのが当たり前。政府の取り組みは的が外れている。地球温暖化防止のために、レジ袋をマイバッグに替えることを推奨している。でもプラスチック循環利用協会によると、マイバッグの方が環境負荷が大きいとのこと。レジ袋はポリエチレン製だ。元々石油精製で出たカスであるエチレンは燃やされて処分されていたが、フィルムにしてレジ袋として命を繋いできた。レジ袋が減れば燃やす量が増えるだけ。従って、レジ袋の削減は地球温暖化防止には寄与しない。では、レジ袋有料化が国民の問題意識を高揚させるのか。高揚させるはずがない。問題意識を高めるには、正攻法で現状を理解させる努力をして、動機付けをするしかない。政策的にはパレート図に沿って問題を解決すべく方策を重ねるべきだ。レジ袋有料化は問題を国民に振って、真の問題を先送りしているに過ぎないと思う。
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