WTI原油先物価格が史上初のマイナスになったとのニュース。WTI原油先物5月限が20ドルから一気にマイナス40ドルまで下落した。マイナス40ドルとは、買い手に対し原油に40ドルをつけて売るということだ。5月限の締め切りが21日だから、一時的なことではあるが、奇想天外な事態が生じたものだ。背景には世界的な原油事情がある。サウジアラビアとロシアの協調減産が破綻し、市場シェア拡大のための増産し低価格競争に突入したところに、新型コロナウイルスによる需要激減が重なった。世界中で原油が溢れているのだ。ひょっとすると、ガソリンも只同然になるのかもと思ったが、そうはなりそうもない。マイナス価格になったのはWTIだけで、日本が輸入している中東産は20ドル。しかもガソリン価格の6割は税金。何故か、原油価格が上がるとガソリンも上がるが、原油が下がってもガソリンはさほど下がらない仕組みになっている。日銀がマイナス金利を導入したとき、銀行から全ての預金が引き出され、銀行が潰れてしまうのではと危惧したことがある。マイナス価格にしてもマイナス金利にしても、世の中の経済は何処か狂っている。
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