衆院本会議で、安倍首相が「我が国の新型コロナウイルスへの対応は諸外国と較べて決して遅くはなく、規模も世界トップクラスだ」と答弁した。しかし、事実として対応は諸外国よりかなり遅い。PCR検査を絞ったため、見掛けより感染者数が少ないだけで実態は分からない。だから余計国民の不安を駆り立てている。オーバーシュートは起きていないと自慢しているが、医療崩壊は既に始まっている。そもそも、このような危機状態の場合、諸外国と比較して自己弁護するものではない。逆に、台湾やドイツやニュージーランドの成功例を認め、学びて然る後に足らざるを知るべきだ。安倍の対応は、落語「浮世床」に出てくる真柄十郎左衛門の大太刀とそっくりだ。そもそも本会議で質問した野党は、具体的に如何に遅かったか、より良い方策を何故採らなかったのかを責めるべきだった。本質を突かないから誤魔化されてしまうのだ。政府の対応の遅れの一部は野党の勉強不足も要因になっている。108兆円という規模にも同じ事が言える。安倍は世界的に見ても世界最大級の経済対策と豪語するが、真水では16兆円しか無い。諸外国と較べれば極めて貧弱だ。これしきの予算で新型コロナウイルスと戦えるはずがない。対策予算についても真柄十郎左衛門の大太刀と言える。それはこれから明らかになるはずだ。
コメントをお書きください