関税率の引き下げに伴い、安い米国産牛肉が出回るようになった。安いのは好ましいが、問題もあるようだ。米国では、30年前は牛肉が肉全体の年間消費量のおよそ半分を占めていたが、現在は2割に減っている。減った要因は健康志向だと言うと聞こえが良いが、ガンを引き起こす肥育ホルモンで育てられた牛肉が主流になったからだ。その反動として、富裕層や健康志向の人は、割高ではあるがオーガニックとかホルモンフリーの牛肉を買っている。更には大豆由来の合成肉の市場が拡大しているという。その結果、肥育ホルモン入り牛肉は、米国内では低所得者層が買い、輸出は日本向けだという。西欧ではとっくの昔から輸入禁止になっている。日本で食する米国産牛肉は肥育ホルモン入りなのだ。肥育ホルモンとは、エストロゲンなどの女性ホルモンだから、そのうち乳ガンが多発するかもしれない。一方日本では、養殖魚の餌に抗生物質やホルモン剤が使われている。最近では「天然」と表示してあると購入する気になる。国内でも、肉類のホルモンの有無の表示が必要だ。
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