クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の集団感染が、世界中から感染中心の「第二の武漢」と非難されている。老齢の乗船者らを苦しめ、感染も広がったのだから、日本政府の失態であることは間違いない。でも、それを補う民間の活動もある。ソフトバンク&LINEは乗客に2000台のiPhoneを提供した。外部との情報が閉ざされていた乗客にとっては、命綱を得た心境に違いない。缶詰の乗客の食事はコンビニ弁当ばかりだ。崎陽軒はシウマイ弁当4000食を差し入れした。ところが、誰にも渡っていなかったとのこと。もう腐ってしまっているはず。善意は届かなかった。ところで、この感染騒動で一度も船長が登場しない。シウマイ弁当の行方が船長の質を物語っているようだ。一方中国では新型肺炎支援で日本が称賛されているとのこと。日本からの支援物資の箱には「山川異域 風月同天」の文字。場所は違っても、同じ自然を共有している、という漢詩だ。この詩は奈良時代に天武天皇の孫、長屋王が鑑真を日本に招く際に贈ったとされている。昔も今も、琴線に触れる行為こそが、真の平和へと導くことになるようだ。
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