福島原発事故以来、原発訴訟で再稼働を止める判決を出した裁判長が二人いる。その一人の樋口英明氏が講演で「何故原発を止めたのか」を語っている。東日本が壊滅状態となり4千万人が避難をせずに済んだのは、二つの奇跡があったからだと言う。福島第一原発の4号機と2号機の設計・強度不良にあったとのこと。福島第一原発で稼働中だった1、2、3号機は電源を喪失しメルトダウンした。問題は4号機だ。定期点検中で燃料は貯蔵プールに移されていたため、メルト寸前。もしメルトすれば使用後のウランは稼働中のものより多い死の灰が降る。でも、偶々設備欠陥で隣のプールから普段はない水が流れ込み一大事にならなかったとのこと。2号機はメルトダウンし格納容器の中が水蒸気で一杯になり、圧力が大爆発寸前まで高まっていた。ところが、格納容器の欠陥部分から水蒸気が抜けて大事には至らなかった。原発の耐震設計基準は400~700ガル。一方三井ホームの耐震設計基準は5,000ガル。熊本地震は1,740ガル、北海道胆振東部地震は1,796ガルを観測した。原発は安心できる設計ではないというのが樋口英明氏の結論。ダチョウ倶楽部ではないが、こんな話「聞いてないよ~」。聞いていれば、国民の9割は原発再稼働などあり得ないと判断するはずだ。判決理由は詳細に述べるべし。
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