風が吹けば桶屋が儲かるという諺がある。何か事が起こると、巡り巡って意外なところに影響が及ぶことの喩えだ。現代では、可能性の低い因果関係を無理矢理つなげてできたこじつけの理論・言いぐさを指す。ところが、技術の発展により「風が吹けば・・・」が現実に起きそうな事例があるという。次世代の高速通信システムである5Gの実用化によって、天気予報の精度が30%も低下し1980年代レベルに逆戻りする可能性があると懸念されている。米国では5Gの帯域として24GHz帯を割り当てている。一方で、気象衛星は水蒸気を観測するために23.6~24GHzの周波数で動作するセンサーを搭載している。この2つが干渉すると気象衛星のデータ収集と送信が大幅に妨害される恐れがあるという。残念ながら5Gが本格稼働しないとその影響は分らないとのこと。日本では5Gに28GHz帯が使われる。5Gアンテナからヒトに有害なレベルの非電離放射線が発せられ、健康被害の出る恐れが懸念されている。「風が吹けば・・・」が現実に起きなければ良いのだが。
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