G20財務相・中央銀行総裁会議がひっそりと閉幕した。世界経済の動向について議論したものの、米中貿易戦争や英のEU離脱による世界経済の悪化にはなすすべが無いからだ。最早G20はその無能さを曝け出してしまったということだろう。宣言にはリブラは政策や規制上の深刻なリスクを生むと付け加えた。リブラとは、フェイスブックが主導するデジタル通貨のこと。だが、リブラの詳細はまだ不透明だ。仮想通貨なのかもしれない。そうではなく、一般的な資金取引や送金システムなのかもしれない。米ドルなどの複数の国の通貨とリンクするためビットコインのような価格変動を起こさないのかもしれない。発行元のカリブラはフェイスブックの子会社だが、フェイスブックとは独立しているというが実態が分からない。まだ分らないことだらけなのだ。まるで亡霊だ。確かに取りようによっては政策や規制上の深刻なリスクを生むのは間違いない。でもG20は米下院公聴会でのフェイスブックのザッカーバーグCEOとの議論を見守っているだけ。亡霊を怖がっているだけだ。最早G20の存在価値は消滅したと言えそうだ。
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