個人情報の取り扱い方が問題になっている。厚労省が内定辞退率予測を販売したリクナビに対し職業安定法違反だと行政指導した。だが、これはまだ可愛い方だ。いま約400社が情報銀行への参入を目論んでいる。個人情報は第2のレアメタルともいわれ、金鉱脈が発見されたゴールドラッシュの再来と期待されている。情報銀行とは、個人が自分の情報を情報銀行に提供し、情報銀行はその情報をデータとして加工し企業に売り、そこで得た利益の一部を情報提供者に還元するというもの。欧州ではGDPRが成立し、個人の許可がなければ企業は勝手に個人情報を使うことは出来ない。一方米国ではSNS上の個人情報が個人の同意なく頻繁に売買されている。日本では、電通がトップを走っている。しかし、そこには個人情報を守るという意識は全くない。米国と同様に、許可なく勝手に個人情報をデータ化し、売る魂胆だ。情報銀行とは言っても、原材料の個人情報は只で使い、収益は個人に還元せずに、坊主丸儲けという甘い商売を狙っている。国は早期に個人情報の取り扱い尺度を定めるべきだ。でも、ひょっとすると電通は既に国を丸め込んでいるかもしれない。国の対処の遅さが、それを証明しているとも言えそうだ。
コメントをお書きください