参院選の結果を受け、安倍首相が「憲法改正を国会で議論するのが国民の審判だ」と述べた。そうだろうか。公約のいいとこ取りだと思う。「日本の明日を切り拓く」と題する自民党の公約は、外交・防衛で国益を守る、所得を増やす、人生100年社会をつくる、元気な地方をつくる、災害から命・暮らしを守る、憲法改正を目指す、だった。でも、公約の最後である憲法改正が、選挙後の第一声になった。不自然だ。安倍が望む憲法改正の内容とは、自衛隊の明記だ。しかし、選挙中に日本のタンカーがイランから攻撃を受けたが、自衛隊の派遣については沈黙を続けた。もし、安倍が心底自衛隊の明記を望んでいるなら、渡りに船と言うよりは千載一遇のチャンス。「日本経済の生命線である石油を自衛隊で守ります」と宣言し、大々的に自衛隊を宣伝し、現地に派遣し、護衛させアピールしていたはずだ。安倍が憲法改正に自衛隊を明記することを目指すことと、実際の行動がチグハグだ。だから、安倍は信頼されない。公約をいいとこ取りするから信用されない。言葉と行動が一致しない人物は、どの世でも信頼されないものなのだ、ということが理解出来ない人物の一人なのかもしれない。
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