経済協力開発機構OECDが2018年の国際教員指導環境調査の結果を公表した。調査対象は、48カ国・地域の小中学校教員。48カ国平均と較べ日本が乖離している点は以下の通りだ。仕事時間が平均38時間に対し日本55時間と突出している。授業時間は同程度だが、事務作業と課外活動に時間を取られている。その反面教員自身の職能開発活動が疎かになっている。授業は生徒の主体性や思考力を高めるような内容にはなっておらず、知識を教えることに留まっている。情報通信技術を活用する活動が極めて少ない。以前から、アクティブラーニングと情報通信技術に力を注ぐべしと言われてきたが、以上のように小中学校は全く変わっていないことが明らかになった。OECD教育・スキル局長は「子どもたちの学習に直接関係しない仕事を減らし、教員同士の連携も進めるべきだ」と提言している。この調査結果は日本の教育の欠陥を的確に示している。授業は情報通信技術と創造力や批判的思考力を鍛える指導に注力すべきだ。教師の事務作業と課外活動の負担を減らし、職能開発活動を増やし質のアップを図るべきだ。そのためには、まず文科省自体の改革が先なのかもしれない。
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