スズキ自動車が新車の出荷前検査不正に伴い、鈴木修会長を1年間無報酬とし、鈴木俊宏社長は半年間月額報酬を50%減額すると発表した。スズキは排ガス・燃費の検査不正、安全性能検査データの改竄や無資格検査を組織的に隠蔽し、本来検査で不合格にすべき自動車を合格にしていたことが次々と明らかになっている。しかもその事実を国交省にも隠していた。極めて悪質だ。結局200万台以上のリコールを行い813億円の特別損失を計上した。スズキは2016年にも同様な不正が発覚し、その責任を取って鈴木修CEOが鈴木俊宏にCEOを譲ったが、その後CEOを廃止し会長に復帰している。見せ掛けのCEO返上なのだ。2016年の不正改善経験が生かされないばかりか、益々不正・隠蔽体質が悪質化している。その責任の取り方が1年間無報酬とは余りに軽過ぎる処分だと思う。鈴木修自身が自ら申し出た処分だという。もし、部課長級が減俸処分を受ければ、昇級の道は閉ざされるし、退社に追い込まれるのが常識だ。でも、鈴木修にとって減俸など屁のようなもの。鈴木修にはスズキを育て上げた功績はあるが、同時にガバナンスとコンプライアンスの無いガラクタ会社に貶めてしまった。そのうち広辞苑に「晩節を汚すとは鈴木修のような人物をいう」と載るかもしれない。
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