愛媛県の高校生が「クラゲ撃退クリーム」を開発したとのニュース。まずカクレクマノミがイソギンチャクに刺されないことに疑問を抱き、カクレクマノミの体表の粘液に含まれるマグネシウムが影響していることを突き止めた。イソギンチャクと同じ刺胞動物で人が刺される被害の多いクラゲに着目し、マグネシウムイオンがクラゲの毒針発射を防ぐことを確認した。そこで化粧品会社と共同でクリームを開発し商品化に結びつけたとのこと。生物の機能や構造を模倣して工学的技術に応用することをバイオミメティクスという。牛蒡の実からマジックテープが発明されたり、鮫の肌から競泳用水着が生まれたことなどが有名だ。自分が勤めていた化学会社でも、ある研究者が海の魚が何故水でふやけないのかに疑問を持ち、結果として化学塩を製造するイオン交換膜を開発し事業化した実績もある。自然は偉大だ。その自然に学ぶ人類は賢い。素直な疑問が生活を豊かにする。このクラゲ撃退クリーム開発は科学の優れた生きた勉強法の見本だと思う(絶賛)。
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