国連の「世界幸福度ランキング2019」が発表された。各国の国民に幸福度を評価してもらい、その上にGDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に幸福度を計っている。日本はまた順位を下げて156カ国中58位に落ちた。GDP、平均余命は数値で決まるが、寛大さはチャリティ等への寄付の有無、社会的支援とは困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか、自由度とは人生で何をするかの選択の自由に満足しているか、腐敗度とは社会・政府に腐敗が蔓延していないか、がヒアリングされる。日本はGDPと平均余命に優れているが、58位に低迷している理由は弱者を助ける力に欠けていることと、社会・政府の腐敗が原因になっている。言い方を変えれば、日本人は健康志向で、経済は民間が引っ張っているが、所得格差が広がり下層は見捨てられ、政治が有効に機能していないということだ。弱者への思いやりは国民への課題であり、政治が3流レベルなのは政府への課題と捉えるべきものだ。日本は「世界幸福度ランキング」の順位を噛み締めるべき時期にきていると思う。
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