ピエール瀧がコカイン使用容疑で逮捕された。主役ではないが存在感のある名脇役だったから、出演頻度が高い。契約違約金として数十億円が見積もられている。ピエールは逮捕後、20代からコカインや大麻をやっていたとゲロしている。後になって思えば、ピエールの役柄は自信満々でテンションが高かったものが多い。テンションの高さが役者としての存在感を表していたとも言えそうだ。言葉を言い換えると、コカインが役者を創っていたのかもしれない。現在放映中の番組は、代役を立てて撮り直すという。過去に出演した映画や番組も放送禁止になるという。魔女狩りに似ている。被害は甚大だが、正しい選択なのだろうか。問題は逮捕以前に撮り終えた作品の扱いだ。作品とピエールの逮捕とは全く関係が無い。放映を自粛するのは、主催者が非難されることを恐れるからなのだろう。ピエール事件以前は、放映取りやめが業界の暗黙のルールだった。ところが、風が変わりつつある。ピエールが出演するシン・ゴジラも麻雀放浪記も放映するという。日本の慣習が変わりそうだ。コカインだけに疫病神かもしれないが、真面な常識が正常に動き出したように思う。
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