ゴーン前日産会長が10億円で保釈された。特別背任罪で起訴され、拘留は何と108日にも及んだ。その間弁護士もつかず長時間の取り調べが行われたという。米国テレビの刑事物ドラマであれば、被告には即弁護士がつく。強い国家権力と弱い被告のバランスを考えれば、取り調べに弁護士をつけるのが当然だろうと思う。日本のやり方は冤罪を生み易い。海外から非難されるのも肯ける。またゴーン被告の家族が国連人権高等弁務官事務所に訴える意向を明らかにした途端に、180度転換して保釈した裁判所のあり方も問題だ。一方で、森友問題の裁判が始まった。籠池夫婦は補助金不正受給事件で逮捕され、拘留は300日に及んだ。この種の事件で拘留が300日にも及ぶことは極めて異常だ。口を塞ぐため官邸が裁判所に圧力をかけたと考えると合点がいく。国家権力を使って口封じするなど、先進国のすることではない。日本の三権分立は未だに未開国から一歩も抜け出せていないようだ。でも、裁判の結果に係わらず、ゴーンも籠池も名誉を回復することは決してないと言えそうだ。
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