大晦日のテレビ番組といえば10大ニュースか歌番組が定番だ。30年くらい前はNHKの紅白歌合戦が楽しみだった。その年に流行った歌が惜しげ無く次々と出てくる。見入ったものだ。一方民間では懐かしの歌謡曲も放送されていた。余りにも古くさく、こんな番組を見ている人がいるのだろうかと思っていた。今日は久々に長々と歌番組を見続けた。TV東京「年忘れにっぽんの歌」とNHK「紅白歌合戦」。「年忘れにっぽんの歌」は良かった。若い頃カラオケで歌った曲も多いし、歌えなくても口ずさめる曲が殆どだ。でも歌手たちは年老いて声は出ないし、音程も狂う。音楽番組としての質は低いが、聞き手にはそれを補う思いやりがある。そこも良い。一方「紅白歌合戦」は疲れた。初めて聞く曲が殆どで、テンポも速く動きも激しい。標準語とはかけ離れたイントネーションで、まるでジェットコースターに乗っているようだ。画面の動きも急で乗り物酔いになりそうな気分だった。もうついて行けない。そこで思った。自分は此岸から彼岸に来てしまったのだろうかと。いやいや彼岸などとは畏れ多い。単に時代について行けなくなったことを実感しただけなのかもしれない。
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