日本が国際捕鯨委員会IWCを脱退したことについて考えてみた。IWCは絶対に捕鯨を認めない国が48カ国で、持続可能な捕鯨を認める国が41カ国なので、捕鯨禁止がIWCの総意という訳ではない。しかし哲学的論争なので収まるとことが無い。だからといって、脱退して我を通すのは如何なものかと思う。捕鯨はIWCを脱退してまで必要なものなのだろうか。脱退後大量の鯨を捕っても売れるはずがない。捕鯨会社は赤字を背負い税金の補助を受けることになるだけだろう。では何故捕鯨に拘るのだろうか。狙いは他にあるのかもしれない。例えば、トランプの後を追った安部の日本ファースト主義の表明かもしれない。脱退すれば、日本は領海と排他的経済水域の捕鯨を自由に行うことが出来る。水産物も鉱物も資源豊かな排他的経済水域は「日本の勝手放題だ」という意思表示とも受け取れる。トランプの出現で国際協調の足並みが崩れ、世界は大混乱しているが、今度は日本が火に油を注いでいる。国際協調の優等生だった日本が変わったのだから、これを機に、世界は一気に自国ファースト主義に転換するかもしれない。IWC脱退は、世界にとって「蟻の一穴」になる恐れは十分にありそうだ。
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